屋根や外壁塗装の工事内容を決めるに当たって、とても大事なポイントとなるのが使用する塗料です。
塗料にはいろいろな種類があって、費用だけでなく、その効果が異なります。
選ぶ塗料によって、耐用年数や住み心地まで変わってくることもあります。
その代表的な例と言えるのが、断熱塗料と遮熱塗料です。
一見すると似ているように思えますが、実は明確な違いがあるのです。
その違いについて解説していきます。
塗料の違いはどんな点にある?
住宅用の塗料は、基剤と呼ばれる主原料によって種類が異なります。
たとえば、基剤としてはアクリルやシリコン、ウレタン、フッ素などがあります。
基剤が違うと品質も変わってきますし、耐用年数にも差が出てきます。
一般的には、費用が高くなるほど耐用年数が伸びる傾向がありますので、費用と耐用年数のバランスを取ることが重要です。
ほかに出てくる違いとしては、機能性の差があります。
塗料メーカーはそれぞれ特徴的な機能を付けた塗料を開発しており、その代表は断熱性と遮熱性です。
どちらも外部からの熱を防いで家の中を温度面で快適に保つという効果を持たせています。
日本の季節の変化は、気温の大きな変化となって現れます。
それだけに、いかにして保温性の良い住宅を作るかということは、住み心地の良さや経済性の高さに直接つながっていくわけです。
その一つの助けとなるのが、こうした効果を持つ塗料を選んで塗ることです。
断熱塗料の効果とは?
断熱塗料と遮熱塗料の目的としては同じですが、発揮する効果はそれぞれ異なります。
断熱塗料とは、外部の熱や寒さを家の中に通さないという、いわばブロックの役割を果たすものです。
熱そのものを遮断してくれる効果がありますので、たとえ外が暑い日でも、家の中は涼しく保てます。
逆に、冬の時期で外が寒い状況では、家の中の暖かさを溜め込んで、外に逃がさない役割を果たしてくれます。
1年中快適な状況をキープできるわけです。
こうした断熱性を高める取り組みは、住宅建築でとても重要なポイントとして扱われています。
そのため、寒冷地域においては、外壁や屋根の下に必ずと言って良いほど、グラスウールや発泡ウレタンのような断熱材を入れています。
壁が熱を逃さないために大事な働きをしますので、こうした断熱材に加えて塗料でも断熱効果を加えることで、さらに快適な住環境を作ることができます。
このように、断熱塗料は夏の暑さを住宅内に入れないだけでなく、冬には保温効果をもたらすことが大きな特徴です。
塗料の質自体が良いということもあって、太陽年数は比較的長く、15年から20年程度もつこともあります。
機能性が高い分、塗料の価格は高くなりますので、コストを気にする方は慎重に検討すべきでしょう。
遮熱塗料の効果とは?
遮熱塗料も、やはり夏の暑さを住宅内に入れないという目的を果たします。
ただし、その仕組みは断熱塗料とは異なります。
遮熱塗料は、特に太陽光を反射させることで、日光による熱の上昇を防ぐという効果をもたらします。
いわば日傘のような働きを示すわけです。
塗料そのものが熱を通さないのではなく、日光反射によって温度の上昇を防ぐのが特徴です。
夏に室内が暑くなる原因の多くは、日光が外壁に当たり、外壁そのものが暑くなって室内に伝わるためです。
遮熱塗料を塗っていればこれを防げますので、快適な室内をキープできるのです。
ただし、太陽が出ていなくても外気温自体がとても高い時には、その熱を防ぐ効果はありません。
また、室内の熱を溜め込むという断熱効果はないため、遮熱塗料を塗っていても、冬の室内の保温には役立たないのです。
太陽光線を反射しますので外壁が温まらず、冬は室内がひんやりとする原因となることもあります。
遮熱塗料とは、主に夏の日光による熱を防止するための塗料と言えるでしょう。
断熱塗料に比べると、遮熱塗料のほうが耐用年数は短い傾向にあり、10年から15年程度です。
その分価格は低く抑えられていますので、コスパ重視の方には良いでしょう。
塗料の選び方のポイント
塗料は、機能と性能によってかなり単価が違います。
全体的な傾向としては、やはり単価の高いものほど耐用年数が高かったり、機能性に優れていたりします。
そのため、まずは可能な予算の範囲内で選べる塗料を見つけ、その中で自分たちが求める機能性や十分な耐用年数があるかを確認することが大事です。
その上で、どんなスペックを重視するかを考えます。
夏の暑さに対処するだけで良いのであれば、価格が安くなる遮熱塗料でも良いでしょう。
冬の保温効果を狙うなら、断熱塗料のほうが優れています。
塗料は価格だけでなく、目的や機能が異なる製品がたくさんあるので、どれにしたら良いか迷ってしまうかもしれません。
そこで、武内塗装店ではそれぞれの塗料の違いについて丁寧に説明すると共に、予算に合った最適な塗料をプロ目線で提案しています。
疑問点については気軽にご相談ください。