1. 門扉や塀の塗装
外壁塗装を検討しているとき、どうしても家本体の“外壁”に注目が集まりがちです。
しかし、実際には門扉や塀の状態も、家の印象を左右する大切なポイントの一つです。玄関先や敷地の境界付近といった、いわゆる“外回り”がしっかりと整備されていると、家全体がきちんとメンテナンスされている雰囲気を醸し出し、第一印象をぐっと良くしてくれます。
とはいえ、「外壁塗装だけでも大がかりなのに、門扉や塀の塗装まで考えるなんて大変そう…」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、実は外壁を塗り替えるタイミングだからこそ、門扉や塀を同時に塗装するメリットがたくさんあるのです。
本記事では、そんな“外壁塗装と一緒に門扉や塀も塗装してみませんか？”という提案を軸に、同時施工のメリットや具体的な注意点、施工期間中の過ごし方などを分かりやすく解説していきます。
外壁の色あせや汚れが気になってきた方は、家の顔でもある門扉や塀にも目を向けてみてください。きれいに生まれ変わった家を見るたびに、思わず気分が上がるようなリフレッシュ効果を得られるでしょう。
2. 外壁塗装と同時に門扉や塀を塗装するメリット
2-1. 一度の工事で完結！費用と時間の節約
外壁塗装と門扉や塀の塗装を別々に行うとなると、それぞれで依頼や見積もりが必要になり、場合によっては足場の設置も重複するかもしれません。
もちろん、塗装する範囲や塀の高さによっては足場が必要ないケースもありますが、工事の段取りを二度取ることになるのは確かです。
一方、外壁と門扉、塀を同時に塗装すれば、足場代や工事費がまとめて済むことが多く、結果的に費用を抑えられる可能性が高いです。
また、業者とのやり取りやスケジュール管理も一度に行えるため、工期を短縮できるというメリットも大きいでしょう。
「外壁は今年、門扉や塀は来年」というように施工時期をずらすと、その都度家の周りが工事期間中の状態になり、ストレスを感じる方も少なくありません。
どうせ塗装工事をするならば、家の外回りを一気にきれいにしてしまうほうが、時間的にも精神的にも負担を軽くすることができるのです。
2-2. 外観デザインに統一感が出る
家の外観イメージを大きく左右するのは、なにも外壁の色や質感だけではありません。門扉や塀といった外構部分との調和が取れているかどうかが、“素敵な家”と思わせるポイントになります。
例えば、家のテイストが洋風なのに、門扉が和風テイストのまま長年放置されているようなケースでは、統一感に欠けてしまい、外壁をどんなに美しく塗り替えても“なんだかちぐはぐ”な印象を受けるかもしれません。
そこで、外壁と一緒に門扉や塀の色・質感を揃えて塗装することで、全体のコーディネートに統一感を持たせることができます。
たとえば、門扉の色を外壁と同系統の落ち着いたトーンに合わせたり、塀を少しアクセントカラーにして家とのバランスを取るなど、プロの塗装業者やデザイナーに相談すると、想像以上に洗練された仕上がりになるはずです。
「せっかく外壁をきれいにするのだから、見た目にもこだわりたい」という方にとって、門扉や塀の塗装は大変有効な手段なのです。
2-3. 防錆・防水効果の維持＆長持ち
門扉や塀は、雨風にさらされるだけでなく、車の排気ガスやほこり、人の手垢などで予想以上に汚れやすい部分でもあります。特に鉄製の門扉はサビやすく、放置すると素材そのものがもろくなってしまうリスクもあります。
また、コンクリートやブロック造の塀は、ひび割れから水が浸入することで、内部の鉄筋が錆びたり構造が傷んだりすることも珍しくありません。
定期的に塗装をすることで、サビやカビを防いだり、防水機能を高めたりといった効果を得られ、門扉や塀そのものの寿命を延ばすことができます。
建物と同様、外構部分もメンテナンスを怠ると、見た目だけでなく構造的なリスクが高まります。
外壁塗装の周期（およそ10年～15年目安）に合わせて、門扉や塀の状態も点検し、一緒に塗装・修繕することで安心して長く使用できる環境を整えましょう。
3. 門扉・塀を塗装するときの注意点
3-1. 素材に合わせた塗料選びが重要
門扉や塀と一口に言っても、その素材は実にさまざまです。
門扉の場合
・アルミやスチール、鉄製の鋳物など、金属製が多い。
・金属素材ごとに必要な下地処理や使用できる塗料が異なる場合がある。
・特に鉄製門扉はサビ止め剤の適切な塗布が必須。
塀の場合
・コンクリートブロックやレンガ、モルタル、ウッドフェンスなど、住宅のスタイルや敷地条件によってバリエーションが豊富。
・それぞれ吸水性や耐候性が異なるため、下地処理や選択する塗料に気を配る必要がある。
このように素材によって使用すべき塗料が変わるため、専門知識のある業者に相談しながら施工を進めることが大切です。
誤った塗料を使うと、剥がれやムラの原因になったり、十分な防水・防錆効果を得られなかったりと、かえって寿命を縮めてしまう恐れがあります。
3-2. デザインや色の選び方
外壁塗装と合わせて門扉や塀を塗り替える場合は、色選びのバランスが非常に重要になります。
外壁が淡いパステル調なら、門扉や塀も同系統の優しい色味にするか、もしくはコントラストを強めることでアクセントとして映える仕上がりにするなど、全体の調和を意識した配色がポイントです。
また、金属製門扉の場合は、高級感のあるメタリック塗装や、落ち着いたマット系の仕上げを選ぶなど、同じ色でも質感の違いによって家の印象が大きく変わります。
さらに、将来的なメンテナンスのしやすさや汚れの目立ちにくさも考慮しておくと良いでしょう。真っ白や黒などはスタイリッシュに見える反面、傷や汚れが目立ちやすい傾向があります。
適度にグレーやブラウンなどの中間色を取り入れることで、日常的な汚れがさほど気にならない仕上がりにすることも可能です。
どんな色を選ぶにせよ、業者が用意しているカラーサンプルだけでなく、実際の施工例やイメージ写真を見せてもらいながらじっくり決めると安心です。
3-3. 施工期間と生活への影響
門扉や塀の塗装は、外壁工事に比べると規模は小さい場合が多いですが、それでも作業中は門扉の開閉が制限されたり、塗装のための器具が通路を塞いだりする可能性があります。
郵便物の受け取りや宅配便の対応、来客時の案内など、日常生活に多少の不便が生じることを想定しておきましょう。
また、塀が道路に面している場合は、歩行者や近隣住民への安全対策も必要です。足場を組む際は歩行者の通行スペースを確保しなければなりませんし、塗装中に臭いが気になることもあるので、近隣への配慮として事前に挨拶をしておくとトラブルを防げます。
工期が長期化しないようにスケジュールをきちんと打ち合わせし、どういった流れで作業が進むのかを把握しておくと、日常生活への影響を最小限に抑えられます。
4. よくある質問（FAQ）
Q1. 外壁塗装と別々にしたほうがいい場合もありますか？
A. 門扉や塀が比較的きれいな状態で、外壁と同じタイミングでのメンテナンスがまだ必要ない場合は、別々に塗装する選択肢ももちろんあります。ただし、門扉や塀に劣化や汚れがある程度目立つようなら、足場や人件費の面でも同時施工のほうがコスト面でお得になるケースが多いです。
Q2. 門扉を塗り替えるだけでも依頼できますか？
A. 可能です。外壁塗装をしない場合でも、門扉だけ、塀だけという部分施工を請け負っている業者は多く存在します。ただし、外壁塗装のタイミングでまとめて頼むほうが総合的にはコストダウンしやすく、仕上がりの統一感も得やすいのでおすすめです。
Q3. メンテナンスのサイクルはどのくらいですか？
A. 外壁塗装と同様に、10年程度を目安に考える方が多いです。ただし、鉄製門扉の場合はサビの進行具合次第で、もっと早いタイミングで再塗装を検討することもありますし、塀に関してもひび割れや汚れの程度によっては早めのケアが必要となります。定期的に点検することで、大きなトラブルを未然に防ぐことができます。
5. まとめ
外壁塗装と一緒に門扉や塀を塗装する最大のメリットは、一度の工事で費用と時間を節約できる点と、外観をトータルにコーディネートできる点です。
加えて、塗装することで素材の耐久性を高め、サビや汚れを防ぐ効果も見逃せません。家の第一印象を左右する外構部分をきちんとメンテナンスすることは、資産価値の維持にもつながります。
また、塗装を依頼する際は、門扉や塀の素材に合わせた下地処理や塗料選びが重要です。
外壁よりは面積が少ない場合でも、施工方法や塗料の種類を誤ると、耐久性が落ちたり見栄えが悪くなってしまう可能性がありますので、実績のある業者としっかり相談して進めると安心です。
塗装の工期中は多少生活に影響が出るかもしれませんが、後から門扉や塀を別途塗り替える手間やコストを考えると、同時施工で済ませるメリットは十分に大きいでしょう。
「次の外壁塗装はまだ先だけど、門扉や塀が気になり始めている」という方も、いざ外壁塗装の時期がきたら、ぜひ同時施工を検討してみてください。
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